World Surf League (WSL) Men’s Championship Tour(CT) 第2戦
第1戦に続きオーストラリアで開催『Rip Curl Pro Bells Beach[リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ]』。
今年は、1973年からこのコンテストの冠スポンサーであるRip Curlが50周年の記念すべき年。そして、それよりも長い歴史を誇る伝統の大会です。
舞台はオーストラリア南部、ヴィクトリア州 ベルズ・ビーチ。初日はアベレージ1〜4ftのスモールウェーブコンディションで会場を隣のバックアップ・サイトWinki Popへ移してキックオフ。レイデイを挟みラウンド32から、最終日に向けて大幅なサイズアップが予報されるメイン会場ベルズ・ビーチへ戻っての開催となりました。
その予報通り、ラウンド16からはアベレージで8〜10ftの巨大なウネリがヒットし、風がクロスするハードなコンディションに水上バイクも導入。発表ではセットは15ftに上り、波もヒートもエキサイト。そのパワーに何本ものボードが破壊され、中にはリーシュカップごともぎ取れた物も😱。WSLはこのウネリをRip Curlの歴史になぞり「The 50 Year Storm」と呼称しました。
Courtney Conlogue (USA) celebrate their wins at the Rip Curl Pro Bells Beach.
©︎WSL / 📷Matt Dunbar
その翌日、QFからのスタートで迎えた最終日には一転して風が整いエピックコンディションに。大会を制したのはカリフォルニア出身のCourtney Conlogue[コートニー・コンローグ](26)。Women’s 屈指のパワーサーファーが8〜10ftオーバーのベルズで、CT男女合わせて今季初のパーフェクト10ポイントライドを含む15.83で、ハワイのMalia Manuel[マリア・マニュエル]を逆転で下し勝利。
昨季怪我によりベルズを含む前半戦を欠場したものの、2016、17の2連勝に次いで3度目のビッグベル獲得。ゴールドコーストでの開幕戦を制したCaroline Marks[キャロライン・マークス]に続いて、熾烈な争いが予想される2020東京五輪アメリカ代表枠獲得へ向け一歩駒を進めました。
それでは早速、チャンピオン Courtney Conlogueのサーフギアをチェックしていきます。
🏆Winner’s Gear: Courtney Conlogue’s gear at Rip Curl Pro Bells Beach
“Custom Shape Model”
Stamps Surfboards
Shaped by Tim Stamps
サーフボードは、カリフォルニア州 ウェストミンスターにファクトリーを構える Tim StampsによるStamps Surfboards。モデル名はわからなかったのですが、公式インスタグラムでは、今回のベルズ用に準備されたラウンドピンテールのハイ・パフォーマンスモデルがポストされています。
日本国内の代理店によるとTim Stampsは、年に数回来日して代理店のファクトリーでシェイピングを行なっており、直接コミュニケーションを取りながらカスタムシェイプのオーダーが可能とのこと。
日本国内代理店:M-Fiberglass inc. http://www.m-fiberglass.com/
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“FCS II Mick Fanning Tri Fins”
Fcs
装着のフィンは2015年シーズンのCT優勝選手の半数以上が使用した実績を持つFcsの名作MF(Mick Fanning) PC Tri。
2017年にアップデートされ、今尚多くのトッププロも愛用するフィンです。FcsのCarverシリーズに属し、パフォーマンス系のボードでのあらゆるコンディションに適応。ドライブ性、スピード性、コントロール性をバランス良く発揮させる優れたテンプレートです。適度なフレックス性と硬めのパフォーマンスコア(PC)素材を採用することにより、程よいフレックスフィーリングとキレのよいスムーズなターンフィーリング両方を得られます。
パワーとフローを両立させたパフォーマンスを好むサーファーに適したフィンです。
Pad & Leash|デッキパッド & リーシュ
“Parko Pro Pad”
“John John Florence Kainui Leash”
Dakine
トラクションパッド、リーシュ等のサーフアクセサリーはハワイで誕生した老舗ブランドDakine。パッドは”Parko”ことJoel Parkinson[ジョエル・パーキンソン]のシグネチャー3ピースモデルを装着。現行モデルもリリースされていますが、装着のデザインは過去にリリースされたものです。
リーシュも同じDakineのJJFシグネチャーモデルのグリーンを愛用。元々リーシュの生産でスタートしたDakineによる高性能且つ安全設計は言うまでもありません。Dakineは、70年代にハワイ・マウイ島で設立され、80年代半ばに本部をオレゴン州に移しサーフィン・ウィンドサーフィンのほか、スキー、スノーボード、アウトドアなど様々なジャンルのアイテムやウェアを展開するビッグブランドです。
Axxe Wetsuits
ウェットスーツは、日本の老舗ウェットスーツメーカー、株式会社シ・ワールドによるブランドAxxe Wetsuitsを着用。昨季からCTサーファー、Sally Fitzgibbons[サリー・フィッツギボンズ]が着用したことで国内でも再び注目を集めたAxxeは、派生ブランドとして現在世界で広く展開される『蓮の花』がシンボルのAxxe Classicの元であり、プロパフォーマンスラインというポジションのブランドです。
また、Courtney Conlogue自らが手掛けるアートワークを中心としたブランドまたはアトリエとして、Sea Tiger[シー・タイガー]を立ち上げていますが、両腕の虎柄のマテリアルは、本人による手書きアートワークをプリントしたもののようです。プリントマテリアルとして一般展開がされるのかは不明ですが、カッコいいですね。
“29.5″ Conlogue Sea Tiger”
Carver Skateboards
波の上を走っているかのような、ショートボードのパフォーマンスを想定したサーフィントレーニングが可能なサーフスケートの先駆け的ブランド、Carver。独自に開発したスイングトラックは、コントロール性が高く、例え傾斜の無い陸の上でも深く踏み込んだ大きなターンから、鋭いターンまでのサーフィントレーニングが可能です。
チームに加わる以前から愛用していたというCourtney ConlogueのシグネチャーモデルSea Tiger。
フロントトラックにはスムーズなターンと早いバンプを実現するCarverの代表的スウィングトラック”C7 Truck”を採用し、29.5インチ(74.93cm)x9 3/4インチ(24.76cm)のコントロール性の高いデッキには環境にも配慮したエコウォールナッツ板が使用されています。
Other Sponsors
実質現在のメインスポンサーにあたるのが、アメリカのエナジードリンクRockstar Energy Drink[ロックスター・エナジー・ドリンク]です。2001年のスタート以降、全米で大ヒット。現在ではヨーロッパ、中東、オセアニアなどで展開。*日本では2008年に地域及び店舗限定で発売されましたが、本国とは成分が大きく異なる清涼飲料水として販売され、現在は取り扱いがなくなっています。
そのほか、スイスの時計メーカーSwatch[スウォッチ]のプロアスリートチームに所属。