World Surf League (WSL) Women’s Qualifying Series(QS) 第21戦。
南アフリカ 東ケープ州の都市ポート エリザベスで開催された『Volkswagen SA Open of Surfing pres by Hurley[フォルスワーゲン・SAオープン・オブ・サーフィン プレゼンテッド・バイ・ハーレー]』。
南アフリカのロングボード・ディヴィジョン(SSA)を含む、WSL U18のJQS 1,000男女、Mens QS1,000、そしてWomen’s QS3,000の全6部問の競技が行われ、JQS1,000とQS3,000のWエントリーが可能なWomen’sディビジョンでは注目の若手サーファーが世界中から参戦。今年4月に同ポイントで開催された『Nelson Mandela Bay Surf Pro[ネルソン・マンデラ・ベイ・サーフ・プロ]』では日本から参戦した野中美波[Minami Nonaka]プロがWomen’s QS1,000とJQS1,000のW優勝を果たしました。
Chelsea Tuach Win Volkswagen SA Open Of Surfing pres by Hurley©︎WSL/📷IAN THURTELL
そして、今回QS3,000を制したのは、東カリブ海の島国バルバドスから参戦した、元CT選手Chelsea Tuach[チェルシー・トゥアック](23)。いよいよ来年に迫ったオリンピック、ISAでもバルバドスの国旗を掲げ代表選手として活躍するChelsea Tuach。今夏宮崎で行われるワールドサーフィンゲームスもそうですが、当然CT入りでの出場枠獲得も視野に入れているでしょう。QSも中盤に入り、今後の活躍に期待がかかります。
🏆Winner’s Gear: Chelsea Tuach’s gear at Volkswagen SA Open Of Surfing
Surfboards:
“Air 17”
JS Industries[JS インダストリーズ]
Shaped by Jason Stevenson[ジェイソン・スティーブンソン]
使用ボードは、JSのパフォーマーシリーズの代表的モデルの一つで、ライダーのJulian Wilson[ジュリアン・ウィルソン]がオールタイム・フェイバリットと詠う“Air 17”。
コンディションが悪くてもベストパフォーマンスを引き出せるボードとして開発されました。パワーのない波や小波用に単にロッカーを抑えてスピードを引き出すのではなく、通常のパフォーマンスボードと同様のロッカーの設計(回転性を維持)のままスピード性能を高めるというものです。
具体的には、ややボリュームを持たせ浮力をあげた上で、ボトムのシングルコンケーブとテールにかけてのダブルコンケーブのミックスにより水の流れを形成、同時にボードの厚みにも強弱が生じる事を計算し、レール及びテールエリアへの絶妙なシェイピングによってJulian Wilsonの要望に完璧に答えたモデルです。
モデル名のAirは得意とするエアリアルから来るものですが、パワーのない波でもスピードをつけて完璧なエアーを決め、また着地から次のマニューバーへの流れをスムースにするノーズ周りの設計は、結果的に一般のサーファーにとってもテイクオフを早め、トップアクションの安定性をもたらします。
こうして文字にすると、とてつもなく乗ってみたくなります。しかも、この“Air 17”は2018年に同モデルを若干スタビーにリサイズしたステップダウン『Xシリーズ』モデルが加わり、性能を維持したまま1インチ程度短く乗れるというモノ。
こ、これは、乗りたい。
よくを言えば乗り比べてみたいですね。
Fins:
AM1 Honeycomb Thruster”
Futures.[フューチャーズ]
フィンはレジェンドシェイパー、アル・メリックによるベストセラーテンプレート“AM1 Honeycomb”ミディアムサイズ。現行RTM HEXの一つ前のモデル(2017)を装着しています。軽量ハニカムコアを採用し優れた加速性、細いティップにより波のトップセクションでクイックなターンレスポンスを可能に。フルベースのシングルタブによって見た目もフィーリングもグラスフィンに近く、ミディアムフレックスはあらゆるコンディションに対応。Ride Number
4-7でバランスの取れたオールラウンド・フィンです。*RTM HEXを採用した現行モデルは、さらに軽量化されています。
“Bruce Irons Pro Pad”
Dakine[ダカイン]
トラクションパッドは、DakineのBruce Irons[ブルース・アイアンズ]のシグネチャーモデルのホワイト/ブルーを装着。このBruce Irons Pro Padを3ピースで使用するプロが意外に多いですね。リーシュは同じくDakineのPro Compリーシュを着用。デッキパッドは、残念ながら現行モデルはロゴの位置が変わり、カラーもホワイト/ブラックになっています。
Wetsuits & Apparel:
2017年、CT残留が叶わなかった事でそれまでマーキースポンサーだったRoxy[ロキシー]がスポンサーを外れ、そこから現在までアパレル、ウェットを含むブランドとの契約は無いようです(とは言え、ウェットスーツやウェアは不可欠なものですのでショップなどでの契約はあるのかもしれませんが)。今季の活躍、そしてバルバドス代表としての活躍をもとに新たなスポンサーとの獲得にも注目したいところです。
そして、事実上現在のマーキースポンサーとなっているのが、2017年シーズン以降も変わらずサポートを続けている日本の自動車メーカーSuzuki[スズキ]及びSuzuki Caribbean[スズキ・カリビアン]をベースにオーストラリア、スペインなど遠征先の各国のスズキ社がサポートしています。
そのほか、Rob Machado[ロブ・マチャド]、Mick Fanning[ミック・ファニング]等が所属するアイウェアブランドDragon[ドラゴン]、そしてなによりVisit Barbados[ヴィジット・バルバドス]バルバドス政府観光局がフルサポートしていますね。